マイナスもプラスも。どっちも。


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(川辺川の流れ(竹の川地区)。 2010年9月12日)

川辺川ダムの中止が発表されて1年。
各紙で、川辺川ダム報道が掲載されています。

残された課題としての、治水代替案の確定。
大臣が変わっても、官僚は簡単には変わりきれないところ。
それから、五木村の生活再建。

記事を読むと、たまに、記者さんちゃんと勉強してよねと思うものもある。

記事として、「五木村は悲劇の村」みたいな、
そういうステレオタイプにまとめたがってるような。

昭和35年の人口6000人が現在は1300人って、
それってダムだけじゃなくて、日本各地の山村は
大抵そういう人口変動してますよねぇ。
ダムによって、過疎化が促進されたところはあるだろうけど。

生活再建を協議する場は始まったばかりで、
特に特措法の整備は、この1年ほとんど進んでいない。
政府にとって、その程度の優先順位なのかと思えるし、
実際に、五木村長から「スピード感をもってやってもらいたい」という
焦りの声も聞こえる。

とは言っても、五木村について言うなら、
私は少し、希望の種みたいなものも感じてる。


同時に、「まったくどーしてこの村はこうなんだろ・・・」という
かすかな諦めや溜め息も交えて、だけど。

補助金頼みだったり、住民の大きな動きではなかったり、
県主導の事業中心で村職員さん主導の事業が相変わらず
生まれにくい土壌があるとか、縦割り歓迎・横連携苦手の雰囲気があるとか
どうしても声が大きな議員さんがいるとか、
その指摘がまっとうなのかどうかとか、
生活感ある人の声は本当に村→県→国へと上がる仕組みになってるのかとか、
足の引っ張り合い、肥後の引き倒し、排他的、やっかみ、ひがみ、
水没地と非水没地の共同体の質のギャップ、高齢化、少子化、
しかも水没予定地の利用(国有地を村に戻す?)や、
あと700mでつながるはずの国道445号線建設など、
中途で止まっているダムがらみのハード事業もあるし、・・・

・・・などと、マイナス要素や課題を言い出したら切りがない!
しかも、それぞれ根強いだけに、一朝一夕に変われない!解決できない!
(課題を解決すべく変わろうとか変えなきゃと思ってる人が
どこまでいるのか・・・そもそもそれも不明?)


だけど、それを越えるプラスの要素もあると思うんですよね。
最近の五木村には。


去年春にできたシルバー人材センターは活発に活動してて、
生き甲斐作りや小規模ながら産業作りにつながりつつあるし、
行政と補助金頼みながらも味噌加工グループができつつあったり、
鹿肉解体が事業化?しつつあったり、
商工会員が加工品や特産品のブランド化や販路拡大に積極的な
取組みを展開していたり、
数年間停滞していた物産館出荷協議会が、県事業を受けて
「食の直送便」による通販を試行したり、
その中から、交流と滞在の拠点としての空き家活用が模索されたり、
「五木村ファンクラブ」ができて会員と五木とのつながりや交流が
生まれつつあったり、
昨年役場から独立した観光協会の体制基盤作りが少しずつ進んでいたり、
滞在型の観光・交流の仕組みを作るための取組みが、新たな
担い手のネットワークを作りながらじわっと進みつつあったり、
薬膳料理による食の付加価値作りが模索されていたり、
一部で課を横断する(「縦割り」弊害をなくす)行政事業が行われていたり、
行政による集落支援の取組みが手探りされていたり、
鹿児島や熊本市などからの観光バスツアーが増えていたり、
今まで通過点だった五木村観光が、「道の駅レストランで
バイキング(日曜のみ)、茅葺き民家で『五木の子守唄』」という
新たなパターンが定着しつつあったり(その次の展開を作る
必要もあるけど)、
山うに豆腐は変わらず積極的に展開し、新商品も開発されてるし、
松井製茶や五木豆腐なども20代30代の若手後継者が活躍中だし・・・


課題はどこでもありますが、
ダムがらみで目に見える、その部分だけクローズアップされるのもどうなんだろ。

私は五木村民ではないので、
私自身が知っていることもごくわずかでしょうが。
マスコミももっと深く取材してほしいし、報道してほしいなぁ。


どこでも何でもそうだけど、
いいことばかりじゃないですけど、
悪いことばかりじゃないってことですかね。

これからいい流れにつなげていけるかどうかは、地元次第。
最初から答えがあって、当然の結果として成功するなんてことはなくて、
成功か失敗か、勝つか負けるか、どっちを強く望むのか。
より強く望んだことが結果になっていく気がする。
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by from_itsuki | 2010-09-18 23:42 | つれづれ話 | Trackback(1) | Comments(0)

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