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「五木の民俗」を読もう。


「五木の民俗」を読もう。_b0125397_1505587.jpg



五木で、ダム建設が濃厚になりつつあった昭和50年代頃。

「水没予定地の文化が失われるのなら、
それが五木村の中でどんな位置づけだったのか、
日本の中でどんな位置づけだったのか、
ひいては、世界の中でどんな位置づけだったのかを記録しなければならない」と、
鶴宗六さん、佐藤光昭さんという方が、
当時若手だった、黒木求昭さんという方を連れて、
水没予定地と五木村全体の民俗文化財調査を始められて、
文化財調査報告書をまとめられたそう。

それを元に、学術調査の必要性を村と国に伝え、
それをきっかけに国交省のダム関連事業としてきちんとした
学術文化財調査をすることになり、
鹿児島大学の村田熈先生(当時)が調査団長になられ、
非常に詳しい調査をされました。

その調査結果は、
人文編、自然編の2冊の報告書にまとめられ、
資料館「やませみ」や教育委員会で見ることができます。
(2冊セット30,000円で、購入もできます。こちら


ところが!

この報告書の中にも、
収めることができなかった多くの情報がありました。
また、報告書は専門的で分厚く、
一般の人にはなかなかとっつきにくい部分もあります。

そこで、もっと一般の人が読みやすく、
学術調査報告書の中に入れられなかった話なども含め、
話し言葉も織り交ぜながら生き生きとまとめたものを作ろうと
出版されたのが、この『五木の民俗』だそうです。


例えば、あるページにはこんな話が掲載されています。

■祇園池のクズと片目の魚

祇園池にはクズとよばれる亀が棲んでいる。毎年のように瀬目の祇園サンまで上ってきて、また下っていく、ふとか亀を何人も見ている。祭りの時、神社に御神酒をあげると、祇園池は酒の色になるという。また、祇園池には片目の魚がいる。これは鮒であるが、なぜ、そのような片目の魚がいるのかわからない。いつか若い者が祇園池の魚をとったら、数ヶ月してから死んだという話がある。また、祇園さんが稲穂で眼をついたので、旧6月15日には田に入らないという伝承もある(瀬目)。


「五木の民俗」を読もう。_b0125397_1320781.jpg

(祇園池 「五木の民俗」巻頭より)


この祇園池、大水で土砂に埋まったという話もありますが、
(実際、2004年7月に行った際は看板だけしか見つけられなかった)
一度探しに行ってみる予定です。

最近、この本に再びはまっています。
ぜひみなさんもご覧下さい。
by from_itsuki | 2010-03-19 12:32 | 五木の生活文化