サクランボ植え替え


畑の隅に大きな梅ノ木があって、毎年白い花を付ける。
2月24日、今年も青空によく映える、満開の梅の花が見れた。

b0125397_23124964.jpg



先月、植木で有名な土地に行ったので、茂さんにお土産にと植木を買って送ることにした。

茂さんはとにかくいろいろ育ててみるのが好きで、私がロシアで買った種から、ロシア生まれの二十日大根を育てたこともある。
五家荘の人に分けてもらったエゴマも、早速育てて種を収穫されていた。

悩んだ末、やはり果樹が良いだろうと思って、ヤマモモとサクランボの苗木を選んで送った。
茂さんはとても喜んでくれたらしく、最近ではあまり手紙を書かないと言っていたのに、わざわざお礼のハガキまで届けてくれた。


さて、そのサクランボ。
植木屋さんのアドバイスでは、2株隣り合わせて植えると実を付けやすいらしい。
電話で伝えたつもりがうまく伝えきれてなくて、茂さんは2株をバラバラに植えてしまっていた。

そこで先日、サクランボの苗木の植え替えをすることになった。
畑の入口をスコップで掘り、土を付けたまま穴に植えて、周りから土をかぶせる。

「太(ふと)う育てよー」

最後にギュッと足で踏み固めて、終了。

b0125397_2313878.jpg


うまく行けば、今年から収穫できるかもしれない。

先のことを考えながら今を生きるのは、楽しいもの。
[PR]
# by from_itsuki | 2008-03-19 23:31 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)

なぞの渡辺家


この地域では、焼き畑のことを「コバサク」と言う。

木が生えている場所を「コバ」(木場)というのに由来するらしい。
畑になるような開けた土地の少ない五木では、コバサクこそが重要な生産の場であり、食料調達のフィールドだった。

茂さんが元々住んでいた田口地区(今は一軒だけになって、他の家は村外や裏手の代替住宅地へ移転してしまったが)は、例外的に「ダンナ」家がない。

しかしその他の集落には、大抵「ダンナ」と呼ばれる地主の古い家がある。
コバサクは、山林地主であるダンナの山を借りて作るものだった。

中世の記録に、五木には33人の地頭(=ダンナ)がいたという話は、割と知られている。
いつか正式に調べてみたいと思いつつかなっていないが、そのうちの数軒は家がつぶれたり、村の外に出て行ってしまっていると聞いた。


このダンナ家や、五木村の庄屋だったとされる「渡辺家」の成立や盛衰は、山村文化や共同体の変遷をたどる上で非常に興味深い。


田口にダンナ家がなかったのは、庄屋だった「渡辺家」が「ツブレ」て「東京」へ出て行く時、持っていた山を地区の数戸の家や、地区へと寄贈したからだと言われている。

それがいつの頃のことなのか、私はまだ確認できていないが、「東京と言うからには明治になってからだろう」と茂さん。
ちなみに、役場の土地台帳(明治22年前後)をざっと調べてみたが、渡辺という姓を見つけることはできなかった。

田口にはダンナ家がないため、土地や山は、古くからの10軒(元は11軒だったが、かなり早い時期にうち1軒は財産を処分して村を去った)の農家による「10人持ち」「5人持ち」「3人持ち」などの共同所有になっていた。
茂さんの家もその一軒で、共同の山が多くあり、個人持ちの山はわずかなのだと言う。


渡辺家の最後の当主は、豪奢な生活を相良藩の殿様に咎められ、河原で切腹
させられたという話が残っているほか、「渡辺家の墓」と呼ばれる墓があり「渡辺星」と呼ばれる家紋が刻まれていたのを私も確認したことがある。

(残念ながら、移転や補償の混乱の中、元下手(しもて)地区にあった渡辺家の墓がどこにあるのかは未確認である)

その家紋は、現在では溝ノ口のダンナである木野家の家紋となっている。
溝ノ口のダンナは、渡辺家がツブレたあと、実質的な庄屋として存在したのだろうか。


地元には「渡辺家」と親戚にあたる家もあるらしい。
一度確認してみたいものである。
[PR]
# by from_itsuki | 2008-03-19 03:42 | 五木の生活文化 | Trackback | Comments(1)

爽やかカワバクショウ


山の春は、寒さの終わりと共にあわただしくやってくる。
野の花や新緑が競うように春を迎え、体いっぱいに命をみなぎらせる。

五木に春を告げる山菜のうち、早い時期から楽しめるものがある。
在来のものらしく、「カワバクショウ」と呼ばれている。

b0125397_244642.jpg


春に枯れた草の間から新芽を出し、芽も葉も茎も全部食べられる。
のど自慢を見ながらの日曜のお昼の食卓に、揚げたてのカワバクショウのかき揚げが並ぶ。

b0125397_24417100.jpg


今年になってもう何度も食べた、とチユキさん。

口に入れて驚いた。
セリに似た香気と、かすかなレモンのような酸味が広がって、セリよりもずっと食べやすくておいしい。
こんなにおいしい山菜があるなんて!

カワバクショウの白和えも美味なのだとか。
夏の終わり頃だったか、種がたくさん採れるので、私も実家に持ち帰って、来年家でも食べられるように庭に撒いてみたい。

それにしても、おいしくて驚いた。
[PR]
# by from_itsuki | 2008-03-19 02:53 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)

苦いおひたし


五木には、「ジゴナ」とか「クロゴナ」と呼ばれる葉野菜がある。
昔からあるザイライ(在来種)だと聞いた。

葉は濃い緑色でかつお菜に似て表面にちりめんのような皺がある。
生命力が強く、知らずに種がこぼれ落ちて、庭や畑のあちこちから芽を出す。
冬の一時期は、庭じゅうにジゴナがあって、もちろん食べつくせなかった。

3月になると、畑のあちこちにジゴナの黄色い菜の花が咲く。

いわゆるナノハナとどう違うのかよく分からないが、色が少し淡い気もする。
花粉が混ざったのか、たまに白い菜の花も混じる。

b0125397_21372524.jpg



チユキさんは、今年初めて、ジゴナのつぼみをおひたしにしてみた。

マヨネーズを付けて口に含むと、思ったよりもやわらかな歯ごたえ。
のどを通った後に、かすかなエグ味のような、苦味のような後味が残る。

b0125397_21373960.jpg


遺跡の発掘帰りに、地元の人は「この苦味がおいしか」と言って、ジゴナのつぼみを喜んで摘んで行くのだと言う。
(ここは、国のいう“川辺川ダム水没予定地”になっているので、埋蔵文化財の発掘が今もあちこちで行われている)

チユキさんは今年から、発掘のパートをやめた。
代替地へナオッた(移転した)人たちとの交流が減って、少し寂しい。

今年の春は、誰かジゴナのつぼみを摘みに来たのだろうか。
[PR]
# by from_itsuki | 2008-03-18 22:08 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)

きんかん鈴なり


オガタさんちの畑の土手には、大きなきんかんの木がある。

毎年ざらざらと実を付けて、しばらく前、苫田ダムの関係者がバスで訪ねて来た時には枝ごと持ってお土産に持たせてあげていたのを覚えている。

b0125397_2120673.jpg


今年もまた、黄色くて大きな実をたくさんつけた。
チユキさんの弟が取りに来て、お返しに甘露煮を持ってきてくれたそう。

b0125397_21205287.jpg



私も甘露煮かジャムを作りたいと思い、チユキさんに分けてもらった。

「太かとはもう採られてしもうたばい」

二人で黙々ときんかん収穫。
日曜日の昼下がり。
[PR]
# by from_itsuki | 2008-03-18 21:26 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)


熊本県五木村に関する情報を発信中。


by yutera

画像一覧

おしらせ

◆福寿草登山の方へご注意◆ 現在、仰烏帽子山は、五木村元井谷登山口(第1登山口)、第2登山口まで車で通行可です。登山道が荒れているため一部危険な箇所がありますので、登山には十分ご注意ください。
◆便利なリンク集◆ 
> 道の駅子守唄の里五木(観光・物産)
> 五木村観光案内所Facebook
> 五木村役場
> 五木村商工会
> 五木村森林組合
> 古民家宿所「宮園のお宿」
> 五木屋本舗
> 五木とうふ
> 五木東小学校
> 五木中学校
> 人吉高校五木分校
★五家荘のことなら★ 
> 五家荘ねっと

最新のコメント

>mmkk1114さま ..
by from_itsuki at 19:43
☆こんにちは~♪ はじ..
by mmkk1114 at 13:11
ご来訪ありがとうございま..
by from_itsuki at 19:32
久しぶりの更新ですね。楽..
by 居候 at 07:08
かなり古いブログにお邪魔..
by とうりすがり at 18:13
今年はこの連休に五木に行..
by 五木の居候 at 22:58

検索

最新の記事

那須さんのあざやか小梅。
at 2017-09-15 03:45
タイ報告会/環境を守る物語の..
at 2017-09-12 15:46
(西日本)これが旬 川辺川の..
at 2017-09-10 00:03
五家荘の紅葉の空撮動画(ドロ..
at 2017-09-06 21:04
いつき苑のなすジャム、くねぶ..
at 2017-09-02 12:03
五木村と炭焼き、2017夏の..
at 2017-07-24 02:53
五木村議会選挙が行われます。
at 2017-07-15 23:58
大阪で小林正明氏の曲師写真展..
at 2017-06-16 07:31
過疎になった背景とこれから。
at 2017-06-08 07:42
5/14 家族連れにオススメ..
at 2017-05-12 15:04

以前の記事

2017年 09月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 01月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月

カテゴリ

全体
観光情報・お知らせ
五木の生活文化
五木の四季と自然
五木の特産品
茂さんちのまわり
仰烏帽子山
つれづれ話
五木村ファンクラブ
五木に泊まる
古民家宿「宮園のお宿」
五木の子守唄
五木村暮らしの便利帳
新聞・メディア報道
生活再建
アクセス
五木村周辺情報
五木のお店
茂さん語録
【お問合せ】
(番外編)アジアの里より

画像一覧

外部リンク

記事ランキング

i2iパーツ