爽やかカワバクショウ


山の春は、寒さの終わりと共にあわただしくやってくる。
野の花や新緑が競うように春を迎え、体いっぱいに命をみなぎらせる。

五木に春を告げる山菜のうち、早い時期から楽しめるものがある。
在来のものらしく、「カワバクショウ」と呼ばれている。

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春に枯れた草の間から新芽を出し、芽も葉も茎も全部食べられる。
のど自慢を見ながらの日曜のお昼の食卓に、揚げたてのカワバクショウのかき揚げが並ぶ。

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今年になってもう何度も食べた、とチユキさん。

口に入れて驚いた。
セリに似た香気と、かすかなレモンのような酸味が広がって、セリよりもずっと食べやすくておいしい。
こんなにおいしい山菜があるなんて!

カワバクショウの白和えも美味なのだとか。
夏の終わり頃だったか、種がたくさん採れるので、私も実家に持ち帰って、来年家でも食べられるように庭に撒いてみたい。

それにしても、おいしくて驚いた。
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# by from_itsuki | 2008-03-19 02:53 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)

苦いおひたし


五木には、「ジゴナ」とか「クロゴナ」と呼ばれる葉野菜がある。
昔からあるザイライ(在来種)だと聞いた。

葉は濃い緑色でかつお菜に似て表面にちりめんのような皺がある。
生命力が強く、知らずに種がこぼれ落ちて、庭や畑のあちこちから芽を出す。
冬の一時期は、庭じゅうにジゴナがあって、もちろん食べつくせなかった。

3月になると、畑のあちこちにジゴナの黄色い菜の花が咲く。

いわゆるナノハナとどう違うのかよく分からないが、色が少し淡い気もする。
花粉が混ざったのか、たまに白い菜の花も混じる。

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チユキさんは、今年初めて、ジゴナのつぼみをおひたしにしてみた。

マヨネーズを付けて口に含むと、思ったよりもやわらかな歯ごたえ。
のどを通った後に、かすかなエグ味のような、苦味のような後味が残る。

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遺跡の発掘帰りに、地元の人は「この苦味がおいしか」と言って、ジゴナのつぼみを喜んで摘んで行くのだと言う。
(ここは、国のいう“川辺川ダム水没予定地”になっているので、埋蔵文化財の発掘が今もあちこちで行われている)

チユキさんは今年から、発掘のパートをやめた。
代替地へナオッた(移転した)人たちとの交流が減って、少し寂しい。

今年の春は、誰かジゴナのつぼみを摘みに来たのだろうか。
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# by from_itsuki | 2008-03-18 22:08 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)

きんかん鈴なり


オガタさんちの畑の土手には、大きなきんかんの木がある。

毎年ざらざらと実を付けて、しばらく前、苫田ダムの関係者がバスで訪ねて来た時には枝ごと持ってお土産に持たせてあげていたのを覚えている。

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今年もまた、黄色くて大きな実をたくさんつけた。
チユキさんの弟が取りに来て、お返しに甘露煮を持ってきてくれたそう。

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私も甘露煮かジャムを作りたいと思い、チユキさんに分けてもらった。

「太かとはもう採られてしもうたばい」

二人で黙々ときんかん収穫。
日曜日の昼下がり。
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# by from_itsuki | 2008-03-18 21:26 | 五木の四季と自然 | Trackback | Comments(0)

はじめに。


熊本県五木村、頭地(とうじ)の尾方茂さんを知って6年。

この間、五木村と川辺川ダムをめぐる状況は、大きく変わってきた。
尾方さんの周りも大きく様変わりして、私はそれをそばで見つめ続けた。
変わるものもあれば変わらないものもあった。

尾方さんと同じ高さの目線から見ることで、それまで気づかなかったものも見えるようになった。


尾方さんとの日々を誰かに伝えたい。
個人的な経験に留めるのではなく、尾方さんが体を張って、静かに不器用に、世間へ問い掛けているものを伝えたい気持ちが、むくむくと湧いている。

このサイトから、少しでもその様子が伝われば幸いです。

そしてぜひ一度、五木へ遊びに来られませんか?
四季の自然とあたたかいお茶とで、お越しをお待ちしています。


Y.T
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# by from_itsuki | 2008-03-18 02:20 | Trackback | Comments(0)