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(2)川や森を地域主導でどう管理するか?チェンマイセミナー

(1)より続き。

最初に訪ねたのは、チェンマイ市西部にある
ドイ・プイ・ヴィレッジ国立公園(プイ山村国立公園)。

(2)川や森を地域主導でどう管理するか?チェンマイセミナー_b0125397_12162878.jpg

(村全体が公園内にある。整備された花畑と、実際に人々が暮らす村の様子)

タイ国内には約20民族、100万人の少数民族がいると
言われていますが、タイ北部の山岳部にもそういった民族が多く暮らしており、
チェンマイ市街地から車で30分ほどの場所にあるここも、
山岳民族のメオ族の村です。

(2)川や森を地域主導でどう管理するか?チェンマイセミナー_b0125397_1332549.jpg

(藍染の布にロウケツ染をする女性)

標高1200mほどの場所にある村が丸ごと、
広大な国立公園の中に位置しています。

というより、

村が先にあったところに、
後から政府が勝手に国立公園に指定し、
森林保全や保護を理由として、一方的に森林伐採や利用を禁じたため、
それまで森を利用して暮らしてきた住民の生活に支障が起きるという問題が
かつてありました。

同時に、
ここはチャオプラヤ川支流のターチャン川の上流にあたり、
水源地を抱えています。

(2)川や森を地域主導でどう管理するか?チェンマイセミナー_b0125397_1255327.jpg

(村の水源地の一つ。ターチャン川、ピン川を経て、大河チャオプラヤ川へ注ぐ)

以前、この地域が川の上流部で農業用水を取水し過ぎるために、
中下流域が水不足になり、水の取水量や権利を巡って
流域間で対立が起きるという問題が起きていました。


(2)川や森を地域主導でどう管理するか?チェンマイセミナー_b0125397_1320945.jpg

(航空写真を使って経緯を説明する、村の住民)

1つ目の森林利用の問題については、
村人が自分たちで森林保全をするための規制を定め、
適切な利用と森林資源管理を始めました。

かつてこの村は、米やけし、トウモロコシなどの栽培のため、
2000ライ(1ライ=1600平方m)の森林を利用していました。
国立公園の指定を受けて、住民が自主規制を設け、
現在は700ライの土地を利用し、
その分減少した収入は、
観光や、収入の良いライチ栽培で生計を立てたり、
市街地での仕事に転職したりして、得ているのだそう。

ライチの一部は、有機栽培してより高い付加価値を付け、
ヨーロッパ(EU)への輸出も計画されているそうです。


2つ目の流域の対立は、
NGOや住民リーダー、行政機関が協力して、
問題解決のための協議の場を設置し、
流域の水利用の実態や目的、必要な水量、時期などを共同で調査。

長い期間対立していたため、問題の根は深く、
協議の場は数年に及びましたが、最終的には
時期や季節によって、お互いに取水制限を設け、
譲り合う形で合意し、現在に至っています。

元APIフェローで、NGOメンバーである
チャイパンさんも、この取組みを中心的にサポートした一人です。

(ちなみに、チャイパンさんは、
2007年に五木村や球磨川・川辺川へも訪れています♪)

(2)川や森を地域主導でどう管理するか?チェンマイセミナー_b0125397_13404844.jpg

(チャイパンさん(左から2人目)の説明を聞く「川」コース参加者。2011年2月1日)

(3)へ続く。
by from_itsuki | 2011-02-04 13:25 | (番外編)アジアの里より