人気ブログランキング | 話題のタグを見る


熊本県五木村に関する情報を発信中。


by yutera

おしらせ

検索

最新の記事

(五木村周辺情報)東陽の無農..
at 2022-10-05 13:10
(記事)穴あきダムで村中心地..
at 2022-04-12 12:34
Sさんの味噌漬け、山の保存食。
at 2022-02-07 21:26
3/10-6/7民博「焼畑〜..
at 2022-02-06 21:16
1953年発行五木村「村のす..
at 2022-02-05 01:37

以前の記事

2022年 10月
2022年 04月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 10月
2021年 09月
2020年 10月
2020年 04月
2019年 12月
2019年 11月
more...

カテゴリ

全体
観光情報・お知らせ
五木の生活文化
五木の四季と自然
五木の特産品
茂さんちのまわり
仰烏帽子山
つれづれ話
五木村ファンクラブ
五木に泊まる
古民家宿「宮園のお宿」
五木の子守唄
五木村暮らしの便利帳
新聞・メディア報道
生活再建
アクセス
五木村周辺情報
五木のお店
茂さん語録
【お問合せ】
(番外編)アジアの里より
川辺川ダム
五木村で食べる

画像一覧

外部リンク

その他のジャンル

記事ランキング

i2iパーツ

茂さんの話(畑のこと)

2009年1月25日。
茂さんに話を聞く。

-------------------
○土について
根に生えるしろもんは、カリ肥料よかで。
ダイコン、ニンジン、ゴンボウ、カライモなど。
ハクサイなんかはチッソ肥料がよかばってんなぁ。

タケノコ、ニンジン、ダイズ・・・そぎゃんとの売れる時代がまたくればよか。

○イモガラについて
サトイモん茎たい。茎を皮むいてな、それをば干して。
何に入れたっちゃよかばってんな。漬物とかいろいろ。
イモもなる。イモガラのイモはサトイモんごたっと。

○カライモの保存について
ツボに入れる前に、一日くらいは干す。
昔はカライモ入れるとは、山の片隅に穴掘ってイケよった。
1メートル以上掘って、藁やら敷いて、イモ入れて藁かぶせて、上に土かぶせる。30センチ以上。
秋に掘って、約1日干してすぐ埋める。
食べるのは、土あげて掘って食べる。

どこにイケたか、目印ば作らんでも、ツボ作っとるのは分かっで。
1ヶ所か2ヶ所。
1年間食べる。寒かで芽出きらん。

今はやっぱ堆肥の中に藁ひいて。堆肥の中に藁ひいてカライモを入れてまたイケる。
周囲に藁を立てかける。
大きさは1メートルぐらいになる。それを「カライモツボ」ち言う。

○生姜の保存について
生姜もカライモの上に袋に入れてイケたりする。混ざらんように。
ビニル袋には入れられん。網んごたっとの、空気の出入りするようなんで、藁づとんごとして入れたりもする。

○ジャガイモ
ジャガイモは埋めず、干す。

○サトイモ
サトイモもツボんごとしてイケておく。
いくらか水分ないと、サトイモは腐る。藁なしでそのまま土かぶせる。
なごう置いておけば、芽の出っばってんが。夏にあつうなれば植える。


○干し野菜
・干しダイコン
・干しゼンマイ
・干しシイタケ
・コショウ(唐辛子)
・干し柿
・ニンジンは干さんな。植えとって、いい時に掘って食べたり。
・今のコショウは種にしかならん。あまり食わん。小さいコショウは、大きいコショウより辛か。
・柚子は干さん。自家用。ある時に使うのみ。加工せんかった。柚子ゴショウの作り方分からんとだろ。こっちはあんま食わんごたる。
・餅は干さん。あんまない。小さい頃はなく、高級品だった。
・トウキビは、取って干しておいておくこともある。食べるためや、種にしたり。昔は粉にして団子にしたりした。トウキビのみの団子や、小麦粉を入れた団子。トウキビは、量が少なかで、あまりそういうことはせんかった。モチトウキビとそうでないものもあった。昔のトウキビは大きかった。

○「百姓は何でも・・・」
・食い物がなかった時代に、何でも作って食べていた。
・食い物ない時もあった。作物がようできんかった時など。山が少ない、干ばつとかいろいろ。
・「百姓は何でも作っとかんば分からん」と言われた。(他の野菜などは気候が合わずに取れなくても)何かよかもんもあるかもしれん、ち。
・例えば今年のように、大豆とかようでけんかった、実が入らんだった年でも、小豆は割合よかった。季節によってようできる年とそうでないことがある。同じ時期に植えても違うことがある。大豆が悪かったのは堆肥入れすぎか。よう分からん。


・小豆、大豆は干して、今はカンカンに入れてる。昔はカマスに入れたりしていた。
・昔は何でもカマスに入れてた。ニンジン、ゴンボも土にイケてたが、あまり作らん。カライモとかは多かばってんが。

○ゴボウ
・昔は、ゴンボウをよく分けてくれと言われてた。一貫目ずつ、藁かカズラなんかでくびって埋めてた。10束か20束、ゴンボとかできよった。
・今は作らん。土地の良うなかで。よかとこあれば作らんと。昔はその(家の)上にゴボウの土地があった。ぎゃん土地はもうなかもん。シラスでよか土だった。

○在来のイモ?
・昔はザイライのイモがあった。サトイモんごたっとの。今はない。
・イモなんか、今んと(今育てている種類)の方がよかごた。ソバはザイライの方がよか。今んとより丈の低かで風でん倒れん。

○赤大根
・一時は赤ダイコンば作りよらしたが、今はない。よその赤ダイコンのごと大きさもないし、色も濃くならん。

○カブ
・カブは作らん。作ってみたらよかろうばってんがなぁ。

○ムギ
・小麦、ハダカムギ、アラムギ。
・アラムギは、裸麦のように皮むけんとたい。むかすとに苦労しよった。臼に入れて何回も搗いてやらんばむけん。
・ハダカムギ、アラムギは、米と一緒に炊いて食べる。昔はムギだけで炊いて食べていた。
・昔はハダカムギはよう煮えんで。一度ゆがいて煮てまた炊けば食われる。
・押し麦、丸麦にしたりしてた。押し麦にしたら、普通に炊いたりできる。丸麦は普通の精米。
・押し麦にするには、精米所に持っていけばできた。機械欲しいと思っていた。そのままつぶすと割れるので、シメして水分の具合見てする。手間がかかる。今はあまりしないが、どこどこでするとも聞く。

○ビャー(農具の一つ)
・ソバはビャーでアヤス(叩く)。ブリビャーもある。
・ビャーは、山に行って枝見て「こりゃビャーになっどなぁ」と言って自分の良かごと加工する。
・枝をカズラで縛ったり、焼いたりして曲げる。
・虫がついて、腐れて折れることはある。2つあった方が良い。

-------------------

茂さんの話(畑のこと)_b0125397_21424252.jpg


(写真=2008年8月31日)
by from_itsuki | 2010-01-29 21:43 | 茂さん語録